妄言を吐き出すところ

心が素直に歪んだ 綺麗な汚物大学生です

上沼恵美子的評価が一番素敵である。

最近、M1グランプリが放送されて
芸人の誰かさんが審査員への暴言を吐いている
などのニュースが問題になっているそうです。

headlines.yahoo.co.jp

すごいな。
酔った勢いでこんなに目上の人に物が言えるのか。

やはりお笑い=芸術の一つと考えている
芸人様はいいこと言いますね(皮肉じゃなくて)

そのため、この発言に関してどうのこうのいうわけでもないし

実際に僕も音楽なんかで
自分の評価の尺度とは違うものでどうのこうの言われると
「何やこの人*1」なんて思ってしまうけど

 

今回はそんなことではなくて
とろサーモンの久保田さんがいっていた
「自分の感情だけで審査しないでほしい」
について書いていこうと思います。

とろサーモン久保田と彼を叩く人の考えは同じ

今回の件でとろサーモン久保田の発言に対し
「実力不足を審査員のせいにして負け犬の遠吠え」
と批判しています。

この発言の「実力不足」という部分をみてみると
「お笑いの大会で負けるのは実力不足」
という考えるのは
容易いと思います。

それをひっくり返してみると
「実力が伴っていればお笑いの大会で勝てる」
と考えるわけです。

この考えって極論
「実力というものでお笑いは評価されている」
ってのと同じですよね?

実力というものに審査員が点数を入れることで
お笑いの大会の勝ち負けは決まるらしいし
その大会のあり方に否定しているわけではなさそうですから
“公的な評価がお笑いの世界にはあると考えている”
と捉えてもいいだろうと思います。

 

そこで久保田氏の発言をあげてみます
「自分の感情だけで審査しないでください」
これはどうでしょうか?

自分の感情だけで審査をするなっていうのは
公的に評価をくだせという意味を持つでしょうから
つまりこれも
“公的な評価がお笑いの世界にはある”
ことの肯定でしょう。

 

つまり、SNSで彼を叩いている人は
気づいてはいないが
彼と同じお笑い論を持っているのでしたとさ

公的な評価の捉え方の違いでしかない。

それでは公的な評価ってなんでしょうか?

そこで芸術の大会(M1や吹奏楽コンクール)の審査員をみてみましょう。

みんなその道に携わって来た人でしょう。
例えばM1なら松本人志氏、オール巨人氏など

吹奏楽コンクールでは楽器のプロとか作曲者とか

決して“えっ!?吹奏楽コンクールの審査員にすしざんまいの社長が!?”なんて珍事は絶対にないわけですよ。

 

どの大会も関係者です。
人間は自分の経験でしか物事を見れません。

そのため、公的な評価とは
“職業的に素晴らしいと思った経験の蓄積に基づくもの”
に過ぎないというわけです。

多分、久保田氏の思う理想的な評価でしょう。
志らく氏とかもこういう評価の付け方なんでしょうね。

 

しかし、彼を叩く人は違います。

公的な評価を“誰もが面白いと思うもの”と捉えています。
それが確かか判断するすべはないですが

少なくとも「上沼恵美子の評価スタイル」について否定しているわけではなさそうですから遠からずといった感じでしょう。

そういった認識の違いだけで
彼らは久保田氏を叩いているに過ぎないんですね〜

結局、上沼恵美子が最強

それではどちらの公的な評価がいいでしょう?

僕の答えは“どちらもいいとは思えない”です。

その上で思いました。「私的な評価を下せる上沼恵美子ってすげえ。」

 

なぜなら、芸術が楽しむ側の生活に根付いているからです。

恋愛映画をみにいくのもキュンキュンしたいからじゃないですか。
カメラワーク良くても主人公らが微妙な関係のまま終わるとつまんねー映画になるわけですよ。

 

感動的な小説を読もうとするのは泣けるのを期待するからじゃないですか。
誰の死もないまま御都合主義的に終わるとどんなにいい出来でもつまんねー小説ですよ

 

映画を「撮影の上手さ」という観点でみるのも“撮影という行為が生活に根付いている”からじゃないですか。
どんなに感動的でもカメラワークがクソだとしょうもねー映画ですよ

 

そう考えると結局、自分の経験と生活次第なところありますよ、芸術って。

なのに、「評価」という言葉が入ると違う。
みんながみんな絶対的ないいものがあると思ってしまう。

自分はいい演奏だと思ったのに「吹奏楽コンクールで銅賞だったから、しょーもない演奏だったと書き換えてしまう自分がいる。」

自分はいい映画だと思ったのに「自称映画通の人が『この映画まじで映画わかってない』といったためにしょーもない映画だったと書き換えてしまう。」

特にインターネットで人が見えやすくなった現代においてそれは感じられます。

 

しかし、そんな現代においても
「私は嫌いだから」という評価を臆せず下せる上沼恵美子すげーなってなりました。

なんか2000文字も書いてましたしんどい。

 

 

 

 

 

*1:みんなそうでしょう?